べるくんの2021秋アニメ備忘録

 ネタバレも含みます。

 

 どうも、上司を殴って無職になってから医者にも宇宙飛行士にもなりたい中で水族館館長を務め人類代表になる男です。新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。12月25日~1月3日まで奇跡の10連休をとったのに、執筆意欲が湧かなくて10日間実家でシャドウバースをやり続けてしまいました。後悔しています。お仕事の方もおそらく年度内は残業地獄だと思われるのでつらいです。

 今期から「切り気味に見る」アニメを設けました。時間割的に切りづらいけど面白くないアニメ(今期だとヴィジュアルプリズンみたいなやつ)を見る時間を非常に無駄に感じたので、まあテレビで流しつつ手元ではスマホゲームやってましたみたいな感じです。見たっちゃ見たけど内容は何も入ってきてないのでランキングには入れません。まあ入ったとしても大体B-以下になるとは思う。それでは感想の方までどうぞ。

 

2021秋アニメ(38本)総評

同ランクは先の方が上位

 

時間割

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その他欄の配信ショートアニメたち結局ほとんど見てなくて草

 

以下、個別評価

 

S)

無職転生異世界行ったら本気だす~(第2クール)

ストーリー★★★★★

 キャラ ★★★★★

  曲  ★★★★★

 めちゃくちゃ面白かった。1クール目も面白かったけど、2クール目からぶっ飛ばしてきた感じがする。1クール目からは数年が経過していて、なんというかルディもエリスも気付かないうちにどんどん成長していて驚いてしまう。ふいに流れるルディの実家での回想とかが流れると、あの頃からこんなに成長してたんだっていう気持ちになってしまう。これが親戚のおじさん心か……。

 魔力災害に巻き込まれたのはルディとエリス、ギレーヌだけだと思ってたんだけど、実はその被害は甚大で、ルディの家族も被害に遭っていたことが明らかになる。ルディは父・パウロと再会できるんだけど、苦労を重ねていたパウロの目にはルディがあまりにもお気楽に見えてしまい、喧嘩になってしまう。僕はこの時点では「ルディやっちゃったな、パウロが正しいわ」なんて思ってしまったんだけど、ギースやルイジェルド、他の大人たちが言う通りルディは何も悪くなんてなかった。一番浅かったのはパウロの言い分だけに囚われて少しでもルディを悪く思ってしまった僕たちだった。その後再び向き合ったルディとパウロ、酒場のマスターの粋な計らいもあって再び再会・仲直りできて本当に良かった。

 21話では物語の根幹にかかわりそうな存在・竜神が登場し、不意の一言でルディは殺されかけてしまう。倒れたルディに駆け寄るエリスと、生き返ったルディを抱き締めるエリスがめちゃくちゃ良くて泣いた。このアニメは全体的に作画めっちゃ良いんだけど、この回の作画はずば抜けて神がかってた。

 22話ではルイジェルド、そしてエリスとの別れが描かれた。魔力災害の後から長い間一緒にいた3人なだけあって、彼らの別れには堪えるものがあった。ルイジェルドさんの最後の子ども扱い、そして別れを惜しむエリスの姿が繊細すぎて震えた。さらにエリスとの最後の夜は、あんなえっちだけどえっちじゃないえっちなえっちがあるだろうか。他の有象無象アニメには無職転生の爪の垢の一片でも煎じて飲んでほしい。ルディの飲んでいた赤い飲み物が零れたのはつまりはそういうことなんだよな。その後エリスはルディを守れるほど強くなるために「釣り合わないから」と書き置きを残して旅に出てしまうが、ルディはそれを自分が下だと勘違いし、捨てられたと勘違いしていたのがつらいところだった。どん底まで落ち込んでしまうルディだったが、前世とは違いそこから立ち直って外に出ることができたのが、前世の彼と重なって非常に印象的だった。

 2クール目もロキシーは可愛かった。旅の仲間が部屋でおっぱじめてるのを目撃して魔法ぶっ放しちゃうロキシーが可愛かった。ロキシーが里帰りするエピソードも描かれて、なんというかサブエピソードなのにこんなに泣けるの何ってなった。あとルディの妹2人が大きくなって再登場して、2人ともバチくそ可愛くてヤバかった。僕はアイシャ派です。兄の正体に気付いていても分かれの瞬間まで言わないアイシャ、母に似てしたたかだ。

 ラストには懐かしのシルフィもチラッと映り、続編への期待が絶えない。今すぐ2期をやってくれ。

 OPもEDもめちゃくちゃ良かった。特に好きだったのはEDで、僕は保守的で色んな変化を悲しいと思ってしまう人間なので、「変わらないで 街も人も 夢にまで見たまま」という歌詞が刺さりすぎて聞く度に毎回泣いてしまう。あとED映像が儚い幸せって感じがして本当に好きだ。

 

tact op.Destiny

ストーリー★★★★★

 キャラ ★★★★★

  曲  ★★★★★

 めちゃくちゃ面白かった。まだリリースされてないアプリゲームが原作のアニメなんだけど、販促アニメとは思えないほどの面白さ・出来の良さだった。なんといっても作画がバチくそに良く、昨今は戦闘作画にやる気のないアニメが多い中、あんなにも迫力のある戦闘シーンはなかなか見られないと思う。感想を書くために1話を見返してたら面白すぎて結局全話見返してしまった。僕の拙い文章力ではこのアニメの面白さを伝えきることができていないのでぜひ皆さん見てみてください。

 音楽に惹かれて襲ってくる怪物・D2に命を奪われてムジカートとなった少女・運命と、それを指揮するコンダクターになった少年・タクトの出会いと別れの物語。運命は生まれたてのムジカートということもあってか機械的で淡々とした性格だが、運命になる前の存在・コゼットは天真爛漫で世話焼きで音楽が好きな女の子だった。2話ではまだコゼットの時の話が描かれたが、なんというかめちゃくちゃ良い子で可愛くて、魅力の伝わり方が尋常じゃなかった。2話終盤で見せたタクトとコゼットの連弾は雰囲気がバチくそ良く、幸せそうな2人を見ているとこの時がずっと続けばいいのにと思った。この1話でしっかりコゼットを好きになってしまったからこそ、直後のコゼットの死、運命への生まれ変わりが本当にしんどかった。OP映像の最初にコゼットが映るんだけど毎回そこでしんどくなっていた人は少なくないだろう。

 序盤では何かといがみ合っていたタクトと運命だが、中盤以降はお互いに大切な存在であることを認め、よりパートナーらしくなっていく。アンナが運命のことをずっとコゼットと呼んでいたのは現実を受け入れたくないからなんやろなぁとは思っていたけど、実はタクトも運命のことを名前で呼んだことがなく、アンナとは違う形の現実逃避だったのかなと思う。最初の地獄戦で負傷したタクトとそれを見て慌てふためく運命、逃げ込んだ先の洞窟での色々があって絆を深め、その後の再戦でタクトが運命の名を呼ぶシーンはめちゃくちゃ良かった。最終戦では天国と地獄の融合体・オルフェとの戦闘になり、圧倒的な強さに消耗していくタクトと運命だったが、タクトも攻撃に参加した連携で一撃かました後は、オルフェと運命の一騎打ちとなる。この一騎打ちは、お互いに武器を捨てた殴り合いでの決着となり、マエストロに懸ける想いがより強かった運命の勝利みたいに感じられて熱かった。戦いが終わった後は2人で海岸に寝そべり、先に眠ったタクトに運命がキスしたところで、運命が消滅してしまう。消えた理由は定かではないが、これ以上タクトの負担にならないように運命が自分から消える(=ペンダントになって力を失う)ことを選び、その結果タクトは助かったと考えると熱い。キスシーンもまた描き方のセンスがいいんですよね。顔をほとんど映さずに背中で語るのがほんといい。物語の中で、コンダクターとムジカートという関係を越えていく2人が本当に良かった。

 タクトたちを幾度となく助け導いてくれた存在、レニーと巨人のことも語らずにはいられない。巨人は底抜けに明るいムジカートで、タクトたちのことをタン付けで呼ぶなど可愛いが溢れているキャラだったが、時折普段とは全く違う冷静な一面を見せることがあり怖いなぁと感じることもあった。後にそれは、レニーと巨人が初めて会った時の「マエストロが悲しい気持ちにならないようにずっと笑顔でいる」という約束から、より明るく振る舞っていたことによる二面性だったことが窺い知れた。終盤に天国と地獄の猛攻からタクトを守って負傷したレニーの最期の音楽とそれに応える巨人の戦闘は、神作画も相まって凄まじかった。髪を下ろして本気を出した巨人の表情は鳥肌ものだった。レニーを失った巨人は明るく振る舞うのも忘れるくらい落ち込んでしまっていたが、タクトと運命に励まされ、元の明るい巨人として最終戦に臨めていたのが良かった。レニーとタクトの師弟関係もめちゃくちゃ良くて、タクトが自分の教えを胸に今曲を作っていると聞かされたレニーは最高に嬉しかったと思う。

 エピローグでは、シンフォニカに入ったアンナが運命に似た姿になるところが描かれ、アプリへと繋がっていきそうな終わり方だった。実はアニメが始まってすぐくらいにアプリのホームページを覗いたら、運命のCVが本渡楓だったので若干のネタバレを食らっていたのだが、タクトとコゼット、それに運命の想いを背負って戦うアンナの今後に目が離せない。アプリのリリース待ってます。そういえばワルキューレっていうムジカートが作中何度も出てきた割に毎度可哀想な扱いを受けていたのでアプリでは重要ポジションなのかなと思ったりもした。

 OPもEDもバチくそ良かった。OPは今期楽曲ランキング第2位。歌詞も曲調も映像も完璧だった。

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かわいい
タイタンのタルトタタン

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本気の巨人に鳥肌が止まらない

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このアングルすこなんだ

 

A+)

ブルーピリオド

ストーリー★★★★★

 キャラ ★★★★★

  曲  ★★★★☆

 めちゃくちゃ面白かった。真面目なチャラ男くんがふとした瞬間に美術に出会い、のめり込んで国立美大の受験に挑戦する話。美大の試験とか普通に生きてたら知る由もないし、なんか同じ大学受験でも我々の生きてきた世界とは全く別物なんやなってことを知れた。

 主人公・八虎が美術にのめり込むきっかけとなった授業の課題だが、今まで何となく感じていた「渋谷の青さ」を絵にすることで、それを友達に伝えられたり美術部員に良いと言ってもらえたりした時の八虎の嬉しそうな顔が忘れられない。今まで何をやっても空虚に感じていた八虎にとっては、この体験はさらに特別なものだったのだろう。美術部の先生も予備校の先生もそうなんだけど、このアニメは大人たちが子供を導く正しい大人感があって非常に良い。

 八虎は吸収性能がすごくて、部活や予備校で学んだことをすぐ自分の技術にできるのがすごい。特に予備校で縁について学んだ後に八虎が描いた溶鉱炉の絵は、素人ながら素直に圧倒されるほどの存在感を放っていた。この吸収性能のおかげで傍から見たら八虎の成長速度は尋常じゃなく見えるだろうし、それが世田介くんに当初嫌われた理由の1つというか。僕もどちらかというと世田介くんに近い性格なので共感できるんだけど、自分にはこれしかないのに何でもできる人が同じ土俵に立ってきたら面白くないよなっていう気持ちはよく分かる。でもどこかで八虎のことを認めている気持もあって、だから不器用ながら後々歩み寄ってきてくれたんかなって思う。八虎は世田介くんのことずっと天才だと思っていて、世田介くんにちょっと認められた発言する度にめちゃくちゃ嬉しそうにするのが面白かった。世田介くんはめちゃくちゃ良いキャラしてたよな。

 受験直前は八虎たちみんなの張り詰め方が怖かった。今にも狂いそうな人もいたし、八虎自身も蕁麻疹に悩まされたりしてて、それだけ美大受験にかかるストレスはエグいんやなと思った。試験当日では、与えられた問題に対して八虎がどう考えどうテーマを組んでいくかがめちゃくちゃ丁寧に描かれていてめちゃくちゃ面白かった。割れた鏡からあのいくつにも分かれた自画像を発想できるのすげえよ。2次試験もこの調子でと思った矢先、八虎が目の激痛を訴えて座り込んでしまった時はマジでヒヤヒヤした。予備校の大葉先生もワンチャン八虎が諦めてる可能性も考慮して電話してきたけど、諦めてない八虎にいつもの調子を取り戻してアドバイスをしてくれた。大葉先生の冷静で的確なアドバイスのおかげで、2次試験もなんかすごい絵(語彙力)を完成させ、見事合格までいっていて感動した。その2次試験の絵を世田介くんに見られ、ちゃんと自分の表現したかったことを理解してもらえた時の八虎の嬉しそうな顔ですよ。思えばこれは最初に青い渋谷を評価された時と同じ現象やな。

 もう1つ並行して進んでいた話が、ユカちゃんこと鮎川龍二の壮絶な人生だ。ここではあえて龍二と呼ばせてもらうが、龍二女装男子の美術部員で八虎と一緒に予備校で美大を目指していたが、八虎とは違い両親の理解を得られず苦しんでいた。唯一の理解者だったおばあちゃんの存在も、それが一番龍二の重荷になっているように感じられてつらかった。八虎にも定期的にSOSを出していたけどあまり伝わらず、1次試験を投げ出してから初めて八虎は龍二の本心を知り、試験前にもかかわらず2人で海に行ったシーンは友情を感じられて良かった。この時龍二が八虎に向けて言った「溺れてる人がいたら救命道具は持ってきても海に飛び込むことはしない」というのが本当に重い言葉だなと思って、八虎に限らずこういう人の方が大多数を占めると思ってるので刺さった人は多いんじゃないかと思う。言われてからの行動ではあるものの、八虎が2次試験の練習と龍二を天秤にかけて龍二を選んだというのが良かった。海の近くの宿では2人でセルフヌードを描いていたが、あまりにも可愛い龍二のヌードに脳がバグりそうになった。

 このアニメは絵に関する専門的な知識も多かったので色々勉強にもなった。毎回最後にやっていた美術解説が、絶妙にその回の知識を補足してくれていて助かった。

 

見える子ちゃん

ストーリー★★★★★

 キャラ ★★★★★

  曲  ★★★★★

 面白かったし、個人的にめちゃくちゃ好きだった。ふと見かけた原作者先生のツイッターアカウントをフォローしてしまうくらいには好きだった。突然幽霊の類が見えるようになってしまった女子高生が、ひたすら無視だけで乗り切るみたいな話。ジャンルはホラーコメディと銘打ってはいるが、その実はエロアニメである(大嘘)。序盤に多く見られたエロカットの数々は、このアニメを語る上で外せないだろう。私の一番のお気に入りは、やはり1話でみこがパジャマ姿でかがんだ時に見せた下着のラインだろうか。製作側のこだわりを感じた。まあ中終盤はそういったエロカットはほとんどなくなっていったんですけどね。普通に話も面白かったので問題なかった。

 基本的にはみこが化け物に驚かされて、それがバレないようにどう切り抜けるかを楽しむアニメなんだけど、時折見せる感動物語もなかなか良くて心惹かれた。印象に残っているのは4話のお父さんの話で、普通に食卓で話していたと思ったお父さんの写真が仏壇に置いてあったのが分かった瞬間はめちゃくちゃ目丸くして驚いたけど、みこが霊感を得たおかげで、喧嘩して死に別れた父親の言葉をもう一度聞けたというのは涙腺に来るものがあった。このシーンは、幽霊だと判明する前のお父さんの家族への言葉が、絶妙に一般家庭で無視されるお父さんみがあって違和感なかったってのも面白かった。

 善先生関連の話も面白かった。初登場時から猫の怨霊に取り憑かれまくってるヤバい人で、その後のカットでも隣人から貰った料理をそのまま捨てたり暗い部屋で1人手に血を付けて何かやっていたりと怖い要素しかなかったが、真実は死にかけの野良猫でさえ引き取ってお世話をするほどの猫好きで、それ故に看取ることも多く霊に取り憑かれていたらしい。同時に母親の悪霊にも縛られ続けていた善先生を助けるために、みこが初めて化け物と向き合って言葉を発したシーンは素直に「お~」となった。この話のエピローグとして、善先生が隣人に今まで潔癖で食べられなかったことを正直に言うシーンがあったんだけど、その後に隣人が「なんでバレたのかしら」とおぞましいことを言っていて、ここがこのアニメで一番怖かった。

 メインキャラ3人がどちゃくそ可愛かった。みこは化け物に反応しない強靭な精神力を持っているのに、見えなくなった途端ボロボロ泣き始めたり座り込んでしまったり、あと心の声はめちゃくちゃ怖がってたりというのもとても可愛かった。あと普段リアクションができない生活を強いられてるから、お化け屋敷に入った時に誰よりも楽しそうに叫んでいたのが可愛かった。ハナはいっぱい食べてて可愛かった。この大食い設定も後に強靭な生命力の代償だったことが判明して草だった。ユリアちゃんは存在自体が可愛かったな。なまじ霊感があるから幽霊に挑んでいくんだけど、その霊のヤバさまでは判別できないからいつもみこに助けてもらうっていう。まあその助けられ方が本人にとってはトラウマレベルだったりするんですけどね。その一件で、仲良くしつつもみこには一定の恐怖心を抱いてるのも面白かった。この3人の関係というか距離感がめちゃくちゃ好きだったので、もっと3人の絡みを見せてほしい。

 原作の方では最近神社編が解決したらしいが、神社編というとあのみこを3回だけ助けてくれた神様みたいなやつだろうか。あれはどう見てもお稲荷さんなんだからさっさと油揚げを供えに行かなかったみこが悪いな。

 OPもEDもめちゃくちゃ良かった。飄々と歌ってるのがみこっぽくて良かったよな。やめて やめて もうやめての怯えてる感も最高だった。

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今まで化け物から逃げ続けてきたみこが、善先生のために化け物と向き合うシーン、
良かった

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かわいい

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こんなんトラウマなるでしょ

 

鬼滅の刃 無限列車編

ストーリー★★★★★

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★★★

 めちゃくちゃ面白かった。劇場版がテレビ放映したすぐ後だし、遊郭編の前に無限列車編のエピローグ的な、それこそ煉獄さんのお父さんに会いに行く的な話をやるんかと思ったら、まさかの劇場版と全く同じ内容を7話に分けてやってた。一応1話だけは、劇場版の前日譚みたいな感じで新作アニオリエピソードだったが。僕は劇場版もしっかり映画館に見に行き、金曜ロードショーも酒を飲みながら視聴していたので、実に3周目の視聴となった。まあこの映画見た人なら誰もが思ってることだと思うが、魘夢戦は前座で本編は猗窩座戦である。

 魘夢戦は炭治郎の異常性がよく目立ってた印象がある。魘夢も言っていたが、たとえ夢の中だとしても自決するのは相当な体力と精神力を消費するはずで、それを何十回も繰り返せた炭治郎の精神どうなってんのって話。そもそもつらい過去があればあるほど魘夢の夢は効くはずで、現に煉獄さんでさえ破れてないのに炭治郎が自力で乗り越えたのがすごすぎるんだよな。魘夢にとっては想定しなくてもいいレベルのイレギュラーだったと思う。炭治郎が魘夢に連続で眠らされて連続で夢の中で自決してる時に、夢と現実がごっちゃになって現実の自分の首に刃をあてがった時は流石にヒヤッとした。あと炭治郎の美しすぎる無意識領域ね、逆にまともな人ならあんなことにはならんでしょ。

 そして本編の猗窩座戦は涙なしには見れなかった。僕はお館様の屋敷のシーンからしてそんなに煉獄さんに良い印象は抱いてなかったんだけど、これを見たら好きにならざるを得ないってわけ。猗窩座に腹貫かれた後に、一旦家族の回想挟んでから最後の力を振り絞って刃をもう一度振るったところはマジで熱かった。最終的には完全敗北で煉獄さんは死んでしまったけど、炭治郎や伊之助の心には莫大な印象を残しただろうし、最期に禰豆子の存在を認めてくれたことも炭治郎にとっては大きな心の支えになったことだろう。あと今まで自己中ガイジだと思ってた伊之助が、肩を震わせて泣いていたのもかなり印象的だった。伊之助も煉獄さんから学んだことは多いんじゃないかと思う。最後に炭治郎が猗窩座に向かって放った言葉も全くその通りだと思う。

 猗窩座には逃げられてしまったので極端に言ってしまえば煉獄さんは犬死になってしまった。炭治郎たちの成長には繋がったかもしれないが、それでも今回の件で鬼殺隊が得たものに比べて失ったものが大きすぎるので悲しくなった。後々にでもここで煉獄さんが死んだ意味みたいなのが出てきてくれると嬉しいなと思う。

 OPとEDは全く新しいものが用意されていてめちゃくちゃかっこよかった。どちらかというとEDの方が好きだったが、OPサビの「迷っても 嘆いても」のところの映像がバチくそかっこいいなと思った。 

 

王様ランキング(第2クール)

ストーリー★★★★★

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★☆☆

 11話くらいまでの感想。変なタイトルと独特な絵柄で最初見た時は正直面白くなさそうやなって思ってしまったけど、もう1話からずっと面白くて、先の読めない展開に終始ワクワクしてしまう。1話ラストのボッジvs.ダイダの対戦では、耳も聞こえず体も貧弱なボッジに勝ち目なんかあるわけないやろと思わせておいてからの、ボッジの秘めたる才能、ハンデを乗り越えるために日々修練して身に付けたとんでもない回避能力でダイダを圧倒し、これはボッジ王子の成り上がりストーリーなんやなとさらに思わせておいてからの、ボッジは回避を禁止されてボコボコにされるという、もうこの一瞬だけで何転するんだってくらい先が読めなくて本当に面白い。

 このアニメは色んな要素がたくさん詰まってて、王子同士の継承権争いの陰謀があり、カゲやミツマタのような異形の存在があり、前王の転生や呪いのような魔法要素もあり、色々ありすぎてぐちゃぐちゃになりそうなのに全部の要素がしっかり面白いのがすごい。回想の挟み方も的確で上手いんだよな。あと誰が味方で誰が敵になるのか分からなくてハラハラするのも良い。ドーソンがボッジを殺そうとした時は、こいつやりやがったなと思いつつもそうしてしまったドーソンの気持ちも分かるし、その後にボッス王にボッジが生きていることを告げられた時のドーソンの嬉しそうな顔、そして今度はボッジの味方になりそうな雰囲気など、先が気になってしょうがない。そもそもボッス王はボッジやダイダの味方なのかどうか、鏡に転生させられているだけなのかどうかなど、気になることが山盛りだ。

 あと劇中では誰も当たり前のことのように触れないけど、そもそも王様ランキングとはなんなのか。4話辺りで出てきた謎の王冠被ったおっさんはランキング1位の成れの果てではないのかなど、考察しがいのあるところも多くて楽しい。

 終盤ではボッジが冥府の王の弟・デスパーに強くなるための修業をつけてもらうんだけど、このデスパーって男がまたやたらと胡散臭くて、我々も何度彼を疑ってしまったか計り知れない。ボッジがチンピラを撃退した直後にデスパーがそのチンピラとコソコソ話してた時はヒヤヒヤしたが、どうやらデスパーの修業もボッジの強さも本物らしいので一安心した。あのボッジの人の弱点を的確につく戦い方では大岩は砕けない気がするので、まださらなる隠し玉を残してるんじゃないかとも思ってしまう。ボッジが王国に帰ってどういう活躍を見せてくれるのか期待しかない。

 

A)

ワールドトリガー 3rdシーズン

ストーリー★★★★★

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★★☆

 めちゃくちゃ面白かった。14話という話数としては中途半端だけどストーリーとしては区切りの良いところまできっちりかっちりやってくれて良かった。最終話の放送は噴火と津波の影響で1週延期になったけど、1期2期3期全部何らかの形で延期になってるっていうのは流石に笑った。

 3期は遠征前のランク戦終盤、ヒュースを新戦力に加えた玉狛第2の頑張りが描かれた。ネイバーなんだから当然と言えば当然だがヒュースの強さが尋常じゃなく、多量のトリオンから放つ高い戦闘センスで我々を魅了してくれた。ROUND7で遊真とヒュースが共闘している時に見せた、相手にエスクード生やして分断を図ったりそのエスクードスコーピオンで蹴って攻撃を逸らしたり、はたまた相手は相手で回転を利用した旋空弧月で挟撃に対応したりと、あの一瞬に詰め込まれてたセンスが良すぎてめちゃくちゃ熱かった。この試合はヒュースが活躍しているように見えて、遊真のサポートが光る試合でもあったという解説にはなるほどなと思った。あとROUND7で言うと、千佳の放ったメテオラがデカすぎて戦略兵器かなってレベルで大破壊をしてて面白かった。爆発に巻き込まれてうっかり1人倒しちゃったとか誰も予想してなかった1点でしょ。

 ROUND8ではヒュースが合流前に落とされてしまう。あれだけの数の敵を相手に即死しないどころか、最終的に1:1交換にまで持っていったヒュースってやっぱバケモンやなって思った。ヒュースを軸に作戦を立てていた玉狛第2は、ヒュースの代わりを修が務めることを余儀なくされるが、我々も含めて解説席の誰もにそれは重すぎると思われつつも、遊真と千佳が作り出した絶好のチャンスで、修は二宮さんにとどめの一撃を繰り出す。が、二宮さんは簡単にそれを躱し、我々も含めて解説席の誰もに戦闘経験の浅さを嘆かれる中、当の修だけは勝ちを確信し、直後に弾は軌道を変えて二宮さんの体を貫く。ここまでの一連の予想の裏切り方がめちゃくちゃ熱かった。最後に二宮さんにとどめを刺した遊真のスコーピオンキックもやたらかっこよかった。ROUND7,8は修たち個々の成長も、玉狛第2としての成長も大きくとても見応えがあった。

 ROUND8の弓場さんと二宮さんの一騎打ちもすごかった。2人の迫力に超作画が合わさって画面から目が離せなかった。

 ROUND7と8の間には、千佳が人を本当に撃てないのかはっきりさせたいとヒュースが言う場面があり、厳しくも核心をついたヒュースの指摘によって千佳は人を撃つ決心をする。この部分もそうだし、ROUND8で自分が落ちた直後に千佳の動揺を察してすかさずフォローの言葉を入れるなど、ヒュースは人心掌握術というか鼓舞すらもやたら上手いなと思った。

 これから遂に遠征編に入っていくと思うが、原作が溜まってなくてアニメはまだしばらく先になる可能性が高いらしい。ぜひ我々の記憶が持っているうちに続きをやってもらいたいものだ。

 

世界最高の暗殺者、異世界貴族に転生する

ストーリー★★★★★

 キャラ ★★★★★

  曲  ★★★★★

 おもんなさそうなタイトルとは裏腹にめちゃくちゃ面白かった。前世で暗殺者をしていた男が謎の女神によって勇者を倒すために転生させられる話。なんかまず転生前のいけおじ暗殺者の話が面白かった。ピンチを乗り切る方法や暗殺者の心得を新人に説くみたいなのがかっこよかった。転生前の話をもう少し見ていたいと思ったほどだ。逆にもう見たくないのは女神の回顧する他の転生者の話。なんか毎回雑に挟み込まれてたけど普通に寒かったのでマジで要らなかった。終盤だとそのゴミコーナー内で女神の秘密とかが垣間見えることもあったので作者はそれを描きたかったのかな。

 転生してルーグとなった暗殺者は暗殺貴族として育てられ、前世で培った糧もありその才能を開花させていく。一応女神から特殊なスキルはいくつかもらっていたが、どれも派手な能力ではなく、地味だけど使いようによってはめちゃくちゃ強いみたいなスキルだったのも面白い。中盤では商売を成功させるために、前世の記憶から作り出した化粧水で一発当てていたのも面白かった。あのレベルの文明の世界において確かに化粧水のインパクトは理に適いすぎてるなと思った。例によって多くのヒロインを隣に侍らせているも、本命というか心に決めた人がディアであることははっきりと公言しており、それが彼の戦う理由だということも明らかだったのでさらに好感が持てた。終盤では暗殺対象がそのディアである仕事が舞い込みどうなっちゃうの~!?展開が訪れたが、その実はディアを救い出す仕事だったので安心した。

 最後に戦ったベルセルクくんのスキル構成が出来すぎていたので、彼も転生者であることが予想できる。そうなってくるとルーグが暗殺すべき勇者というのも、かつて女神によって転生させられた人間の成れの果てなのかもしれないなと思った。普通にこの辺りも気になるので続きが見たい。

 ヒロインはみんな可愛かった。僕は王道を往くディアが好きでしたね。ルーグが商業をしている時に月一で会いに来られていた時のディアがキラキラしてて可愛かった。終盤で2人で温泉っぽいところ入るシーンもめちゃくちゃ良くて、キスと同時に2人とも髪色が元に戻るのが、お互いに本心から好き合ってるって感じがして良かった。どうでもいいけど転生作品って、おじさんが転生して幼女のこと好きになったって聞くとヤバさしかないけど、前世の記憶がある少年がただ同年代の女の子を好きになっただけだと思うと何の問題も感じないよな。状況は同じはずだけど見方によってここまで変わる。

 OPはバチくそかっこよくて好きだったし、EDはディアの映像含めてめちゃくちゃ良かった。このことからこのアニメは恋愛要素にも重きを置いていたことがよく分かる。ルーグとディアがいい感じになった回のEDをディア役の上田麗奈さんがカバーしてたのも最高すぎるんだよな。

 

吸血鬼すぐ死ぬ

ストーリー★★★★★

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★★☆

 1話以外めちゃくちゃ面白かった。昨今のアニメは吸血鬼が出てくるだけで地雷なので、このアニメも期待ゼロで見始めて1話おもんなくて、切ろうか迷いつつも2話見たら悔しくもちょっと面白くて、3話からようやく面白いことに気付いて以降は毎週楽しみに見ていた。今の状態で見たら1話も面白く感じるのかもしれない。

 神回は7話。なぜか7話だけ年内に再放送されてることからも明らか。「吸血鬼 Y談おじさん」の初登場回で、Y談おじさんのビームを食らうと自分の性癖しか喋れなくなるという恐ろしい敵だった。歩く性癖拡散機、街中下ネタワンダーランドなど数々のパワーワードを生み出し、放送中ずっとゲラゲラ笑ってた。ヒナイチもY談ビームを食らってしまうが、Y談語彙力がなさすぎてチンチンしか喋れなくなるとかいう発想天才すぎるんだよな。Y談おじさんを皮切りにやたら下ネタ系の吸血鬼が出てきて、「吸血鬼 野球拳大好き」だの「吸血鬼 マイクロビキニ」だのしょうもないバカ話でめちゃくちゃ面白かった。吸血鬼の名前もうちょっと捻れなかったのだろうか。ヒナイチのマイクロビキニ姿を拝めなかったのがこのアニメ一生の後悔となるだろう。

 ハンターも敵吸血鬼も基本ヤバいやつしかいないため、両者が争っていると彼らのボケもツッコミも我々の常識とはかけ離れたものとなってしまうんだけど、ドラルクだけは常に我々と同じ目線から冷静にツッコんでくれるので、要所でそれが挿し込まれると笑わずにはいられなかった。

 このアニメ唯一の良心・ジョンが終始可愛かった。ドラルクの死を唯一毎回悲しむ優しい子で、終盤に挟まれたジョンとドラルクの出会いのエピソードは普通に良い話だった。ただ当然ロナルドやドラルクと行動している以上災厄に見舞われるのは避けられず、腹にニンニクを塗られたり恥ずかしい格好をさせられたりすることもあって可哀想だった。余談だがアルマジロは僕の好きな動物トップ5に入る。

 OPがめっちゃオシャレな雰囲気で好きだった。「這いつくばり灰になろうとHighな気分さ」ってセンス良すぎない?

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浴衣ヒナイチが天使すぎる

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作者はジョンをどうしたいんだ

 

大正オトメ御伽話

ストーリー★★★★★

 キャラ ★★★★★

  曲  ★★★★★

 面白かった。前期の死神坊ちゃんと似てるような似てないような話で、事故で右手の自由を失いペシミストになった珠彦の元に、家庭の事情で夕月がお手伝いにやってくる話。ユヅが常に天使で、その優しさに珠彦が浄化される様を見ることで我々も浄化されていった。2人がだんだんとお互いの人柄に惹かれていく様が非常に良かった。時代設定が大正だったのも絶妙で、物が豊かなようでそうでないような、キャラメルもあって街に行けばエスカレーターもあるけど、田舎の家の中ではただただ2人の時間が過ぎていくみたいな感じも良かった。終盤には関東大震災というイベントも起きて、偶然東京に遊びに行っていたユヅが被災してしまうんだけど、危険を顧みず助けに来た珠彦によって助け出され、再会のシーンでは溢れ出したユヅの想いに思わず泣きそうになってしまった。珠彦も、1話でペシミストを名乗るほど人生に絶望していたとは思えないほどユヅに惹かれており、愛の力というものを感じた。

 2人を取り巻くキャラたちもみんな魅力的で、僕が一番好きだったのは珠彦の妹の珠子。最初は他の志摩家の人間らしく高飛車でいやなやつかと思われたが、その実は年相応の甘えたがりな女の子だった。ユヅの優しさに浄化されてからは珠彦に対してもとても素直になり、5話ではその前夜に珠彦に優しく撫でられていたことを気付いていたことを別れ際になって告げるのがめちゃくちゃ良かった。震災の際は再会した珠彦にめちゃくちゃ甘える姿が可愛すぎた。

 下の村の娘・綾に関しては、珠彦とユヅにしでかしたイタズラがちょっと度を過ぎていたと思っていて、弟思いの良い子なのは分かっているけど終盤まで割とモヤモヤが消えなかったが、最終話でちゃんとユヅに謝ったことと、ユヅ自身が許してるのに俺がとやかく言ってはいけないなと思ったので許した。ユヅが笑いながら栞破いたシーンは震えが止まらなかった。

 OPもEDもめちゃくちゃ好きだった。作品の雰囲気に合ってるし幸せ感が溢れてて良かった。あとEDの真心に奏というフレーズが普通に好き。

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あらあら甘えちゃって

 

先輩がうざい後輩の話

ストーリー★★★★★

 キャラ ★★★★★

  曲  ★★★★★

 めっちゃ面白かった。原作に疎い僕でも流石に知っているほど有名な作品のアニメ。ちっちゃい後輩がでっかい先輩に色んな意味で振り回される話。話も普通に面白いし、何よりもキャラの魅力が良かった。頼れる上司、美女と働ける職場、社内恋愛と、僕の世界には存在しないものばかりに打ちひしがれもした。双葉ちゃんがナリも小さいし考え方もちょっと子供っぽいところがある反面、家事は上手いし酒飲んだ時の酔っ払い方もひどいというギャップがまた非常に良かった。

 双葉ちゃんと武田先輩が織りなすドタバタコメディも面白かったけど、このアニメの本編は風間くんと桜井さんによる胸キュンラブストーリーだった。いわゆる同期が好きな同期の話ですね。作者もこの2人の人気は分かっているようで、サブというよりはダブルメインぐらいのレベルでエピソードが挟み込まれていたのでとても助かった。特に印象に残っている話は8話で2人が水族館デートに行った回で、強引なナンパに絡まれて困っていた桜井の元に風間が駆けつけ、一言「俺のなんで」と桜井を引き寄せてナンパを追い払い、その後2人で照れまくるところが最高だった。これで付き合ってないってマジなん?あともう一個、11話で遊び疲れて眠る風間に桜井が密かにキスするんだけど、それが判明してしまうのが、後から近くにいた子供が撮っていた写真のせいっていうのがね、もうなんというかセンスが良すぎてヤバいですね。正直この2人の物語だけで別アニメがもう1本作れると思っている。

 双葉の友達や桜井の弟といったキャラにもよく焦点が当てられて、そのどれもがちゃんと面白かったのも良かった。

 OPが歌も映像もめちゃくちゃ好きだった。サビで双葉がこっちに歩いてくる映像ドラマとかでもよくありそうですよね。全然関係ないけどあんな新入社員歓迎ムービーを撮らされる会社には絶対勤めたくない。

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このエプロン姿のギャップがたまらねえぜ

 

A-)

白い砂のアクアトープ(第2クール)

ストーリー★★★★☆

 キャラ ★★★★★

  曲  ★★★★☆

 2クール目はくくるたちが社会人になった。がまがまで得た経験を基に新しい水族館でも飼育部へ、と思いきや館長の策謀でくくるだけ営業部に配属されてしまう。慣れない事務仕事とクソみたいな上司に振り回されながらもくくるがお仕事を頑張る話だった。

 くくるのクソ上司こと副館長は、最初はちょっと厳しいだけで根は優しい人なんだろうなって気持ちで見てたけど、なんか一向に良いところが見えず、くくるをプランクトンとかいう変なあだ名で呼ぶ、社会人1年目に責任の重い仕事を押し付ける、部下の顔を見て話さないなど、絵に描いたようなただのパワハラクソ上司だった。特にひどいなと思ったのはくくるにブライダルのプレゼンをさせたところで、くくるが作った案や資料のアドバイスを一切せず本番に向かわせ、契約は成立しないどころか取引先の機嫌も損ねるとかいう最悪の事態を招いていた。もちろんこれはフィクションなので、再度プレゼンの機会を設けていただいて最終的には上手いこといったわけだが、正直社会人として信じられないことをしていたと思う。部下にわざと失敗させて学ばせるとか最近は流行らないからな。あとあいつ仕事場にPCの充電器を持ってこずに仕事してたから、実は仕事するフリをしていただけの可能性すらある。くくるが可哀想だった。

 度重なる副館長のパワハラや仕事の失敗に、生き物と触れ合う時間の減少やがまがまの解体などが重なり、くくるは一度心が折れてしまう。逃げ込んだ先でのイベントや風花の助けもあり結局は立ち直ることができ、失敗した仕事も取り戻すことができ、そうして実現したティンガーラでの結婚式は、我々の予想を遥かに上回るほど良いものだった。水槽内の魚がめちゃくちゃ映えてたのもそうだし、招待者へのメッセージカードも海の生き物仕様になっているなど、水族館ならではの要素が満載で、僕も水族館で結婚式を挙げたくなった。1クール目からそうなんだけど、こういうアニメだとくくると風花みたいなのはどうしても百合の雰囲気を醸し出してしまうことが多い中で、このアニメは一貫して良い友達、心の支えという関係だったのも、余計なこと考えずに済んだので良かった。

 ラストは勉強のために海外へ渡る風花を見送る形で終わった。今までくくるのお姉ちゃんとしてくくるを支え続けてきた風花が、くくるの側にい続けるか自分の夢を追うかで悩み、最終的には離れたところでお互い頑張ることに決めていて、社会人としての自立が窺えて良かった。風花が海外に渡るきっかけになったのが水際の環境問題みたいな話で多分これがアクアトープってことだと思ったんだけど、ちょっとこの環境問題関連の話は終盤に取って付けた感が否めなかったかなと思った。なんかもっと序盤から風花がこれに興味を持ってる雰囲気を出してれば良かったんですけどね。エピローグではみんなの2年後の姿が描かれたのもとても良かった。くくる可愛い。ところでアクアトープが風花の夢、白い砂がくくるの仕事の成果だとすると、白い砂のアクアトープとは一体何だったんですかね。結局タイトルの意味は理解できずに終わった。俺が浅いだけかもしれない。

 1クール目で残していた問題もおおかた片を付けていたので良かった。1クール目でめちゃくちゃ感じ悪いまま退場していった飼育部の南風原さんは、実はシングルマザーの相当な苦労人であり、それ故にくくるたちが遊び半分に飼育の仕事をしているように見えて憤っていたらしい。風花の説得のおかげもあって和解できてからはがまがま組とそうでない組との軋轢もなくなり、結局ここにいる人たちは水族館と生き物が大好きだという一点で同じなんよという感じでだいぶ綺麗にまとめていて良かったと思う。一線を越えてからはみんな信じられないくらい仲良くなったので、無駄な不穏を感じずに見れるようになって良かった。

 風花のアイドル問題にも区切りがついた。正直もうこの話題には触れないと思っていたけど、風花が今一番やりたいことは飼育員の仕事なんだということを関係者にも見せつける形で上手く清算できていて良かったと思う。

 反対に結局解決しなかった話もあって、がまがまでしばしば見られていた幻覚現象は結局何の説明もないままに終わってしまった。最後にはティンガーラでも幻覚見れてたし、まあ物語のスパイス的なものとして深く考えないのが正解なのだろう。

 2クール目から登場したティンガーラ組のキャラも魅力的な人ばかりで、特に飼育部の比嘉くんっていう眼鏡が面白かった。一見知識をひけらかす嫌なやつに見えるんだけど、その実はユーモアがすごくて、彼が口を開く度に笑っていた記憶がある。

 このアニメ全編にわたって言えることだけど、生き物たちの描写がとても丁寧で魅力がめちゃくちゃに伝わってきた。メインだったペンギンもそうだし、ちょっとしたところで描かれるカニだのウミウシだのの生態説明とかも、本当に水族館に行って実物を見たくなるような魅力の伝え方だったと思う。あと水に入れないペンギンとか傷を負ったイルカとか一生懸命なウミガメとか、その時々の登場人物の心情を生き物を使って表現していたのも上手いなぁと思った。

 OPは明るい社会人生活みたいな感じの歌で好きだった。まあ明るい社会人生活なんてものはこの世に存在しないんですけど。

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このくくるめっちゃ可愛い

 

ビルディバイド -#000000-

ストーリー★★★★☆

 キャラ ★★★★★

  曲  ★★★★★

 面白かった。カードゲームの販促アニメってだけで地雷確定なので全く期待せず見始めたのだが、カードゲームのルール説明が丁寧、カードゲームの魅力が伝わってくる、ストーリーもキャラも普通に良いと、どっかのシャドウバースやWIXOSSとは大違いに良いアニメだった。回を経るごとにビルディバイドやってみたい欲が高まり、8話くらいで購入を決意したんだけど、その時点でスターターデッキが3倍くらいの値段で売られており泣く泣く断念した。俺にもビルディバイド体験させてくれ。賭ケグルイの原作者が原案ということもあり、ゲーム性や駆け引き要素は十二分にあるんじゃないかと勝手に思っている。

 バトルにチップを賭けてチップを集めて王様に挑戦するみたいなのが目標の話だったんだけど、主人公の照人が毎回チップをオールインするせいで勝ち負けのハラハラ感はなく、どっかのシャドウバースみたいに負け無しルートを辿るんじゃないかとヒヤヒヤしたが、中盤にチップを賭けないバトルで一度ちゃんとボロ負けしているのが非常にポイント高い。しかもそれは下界に降りてきた王様とのバトルで、どちらが勝ってもおかしくない状況だったためかなり面白かった。もちろんカードゲームアニメに限った話ではないんだけど、一度負けて立ち直っていく展開ってのはどこかに挟むべきだと思うんですよね。

 終盤では桜良の真意と正体、この世界と王様の真実などが明かされていった。この世界は仮想現実みたいなもので、これを維持するためにビルディバイドが一番強い人をメインCPUにしていたらしい。桜良は王様・菊花の強い想いから生み出された分体だったらしい。桜良は自分の身体を取り戻すためと菊花に勝負を挑むが、敗北して照人たちの目の前で消えてしまう。桜良は常にマフラーをしているキャラだったので、身体だけ消えてマフラーが地に落ちるのがかなり印象的だった、カゲプロのアヤノ的な。このちょっと前とかに、照人が咄嗟のタイミングで心配したのが菊花ではなく桜良だったのが良かった。照人と桜良の間に直接的な絆の描写は少なかったけど、ふとした瞬間に見せる照人の信頼の気持ちや感謝の言葉などから、桜良に寄せる思いは記憶の片隅の妹よりも大きなものになっていたのだろう。もしかすると照人は、桜良が「菊花の本当の気持ち」であることをなんとなく感じ取っていたのかもしれない。

 最後は照人と菊花の直接対決で、照人が過去の罪を謝り、菊花もおそらく桜良を取り込んだことにより本当の気持ちを思い出し、照人の勝利という形で幕を閉じた。この時ピンチの照人を救ってくれたのが、桜良のキーカードであるアイオラだったのも熱すぎて笑ってしまった。こういう展開大好きなんですよね。よく見たら照人のデッキはちゃんと最初から黒と青の混合デッキだったんですよね。ラストはなんか黒幕みたいな人に、建物は破壊され照人は取り込まれてしまって終わった。

 終始ダークな感じでストーリーは進んでいったけど、中盤にはちゃんと水着回もあり、これがなかなかしっかりと力を入れて作られていて良かった。この回は桜良と偶然居合わせたアイドルが喧嘩するみたいな話だったんだけど、互いの想いをぶつけ合う手段としてのバトルの中でも、カウンターからの逆転勝ちみたいなカードゲームの面白さも混ぜ込んだ勝ち方で面白かった。こういう単発のゲストキャラの話でさえ面白いのはすごいと思う。

 メインキャラでありながら特に活躍の機会がなく、最終決戦の時も照人が取り込まれた時もただ見ていることしかできなかった棟梨ちゃんが2期の主役だったら熱いなぁと思ったらマジでそうなりそうで感激している。願わくば桜良も照人も再登場してくれると嬉しい。早く2期が見たいぜ。

 OPもEDもめちゃくちゃ良かった。なんというかカードゲーム販促アニメらしからぬ名曲だった。曲もストーリーも作画も全体的にアニメとしての完成度が高かったなという印象。OPは今期楽曲ランキング第1位。

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胸無ひよここと棟梨ひよりちゃんがどちゃくそ可愛かった

 

プラチナエンド(第1クール)

ストーリー★★★★☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★★★

 14話のメトロポリマンとの決着までの感想。自殺を試みた少年が天使に助けられて力を与えられ、神候補同士の争いに巻き込まれていく話。一種の異能バトルものではあるんだけど、基本的にみんな持っている能力は同じで、性能も全て明かされた状態になっているので、いかに工夫して能力を使うかみたいなのが面白かった。能力は同じだけど、担当天使の格によって使える能力は限られてるみたいな、最初から平等じゃないっていうのも逆に面白い要因だったと思う。

 主人公の明日くんがかなり魅力的なキャラだった。一見ナヨナヨ系主人公に見えるんだけど、内に秘めた「幸せになりたい」という信念の強さが尋常じゃなく、そのためだったら自分の危険も顧みずメトロポリマンに挑んでいけるという姿勢がかっこよかった。ただそのせいで危ういところも多くて、六階堂さんとその家族がドームに閉じ込められて絶体絶命の時に、「一番全員が生きていられる時間が長い選択」として自分もドームに入って飛び続けることを選んでたんだけど、勝機の全くない中でのその選択は最も愚かなのではと思った。結果的に咲が助けに来れたから良かったけど、明日くんは別にそれを期待していたわけでもなさそうだったし、自分の信念に基づく優先順位がはっきりしすぎているからこそ歪な選択を取りがちになってしまうのが危ういなと思った。あと彼の中では「悪人であろうと人を殺す→一生それを背負うことになるから幸せになれない」という方程式が成り立っているらしいので、せっかく持っている白の矢を今のところ完全に腐らせてしまっているのがもったいない。今後彼が白を持つ意味っていうのをどう描くのかも楽しみなところである。

 最後のメトロポリマン戦では、明日くんがポリマンに圧倒的不利な勝負を持ちかけて油断させて接近し、物体が干渉できない翼で目隠しすることによって矢を封じ、咲と飛行の際によく使っていた結びで手錠をかけ、人を殺せる六階堂がとどめを刺すという形でポリマンを葬った。ポリマンの性格や感情と、今まで出ていた翼と矢の情報だけを上手く使っての作戦勝ちだったので素直にすげえなぁと思った。ポリマンと同時に、誰よりもまともで誰よりも主人公っぽかった六階堂さんも病死してしまったので悲しかった。

 10話のルベル昇格シーンがめっちゃ良かった。他の天使はどこかシステム的な性格に感じることが多い中、咲に翼を授けるために一級になろうと1羽努力するルベルはやはり誰よりも人間らしさを感じられる天使で好きだった。人間のために涙を流せたルベルを神様が認め、一級になって咲に翼を与えられたシーンは感動的だった。劇中でも語られていたが、天使の格付けは本当に神様の気まぐれが大部分を占めている気がしないでもない。

 キャラで言うと、ナッセが終始可愛かった。ピュアの天使故か可愛い顔と声で恐ろしいことをよく言っていて、こういうの好きな人多そうやなと思った。あと8話で明日に生きる希望を与えられた咲ちゃんが、人が変わったように可愛くなってて良かった。

 OPもEDもめちゃくちゃかっこよくて好きだった。醒めない悪夢のようなこの残業地獄は神の啓示なのか悪戯なのか。

 

異世界食堂

ストーリー★★★★☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★★★

 正直めちゃくちゃ面白かった。1期が遠い昔なので「面白かった気がする」程度の記憶しかなかったが、確かに間違いなく面白かった。タイトル通り飯テロアニメだが、食材を知らない異世界人ならではの具体的な実食感想と一切妥協のない料理作画で、たとえ食後に見たとしても垂涎が避けられないほどの飯テロ性能を誇る。僕の中では飯テロアニメといえば衛宮飯と異世界食堂の2強になってしまった。加えて意味分からんことにしっかり話も面白くて、基本は15分完結ながらどの話もオチがしっかりしていて飽きがこない。

 2期では既存の常連キャラたちの繋がりが描かれる場面も多くなっており、あちらの世界でねこやを知る者同士が偶然会って一緒にお店に入るだとか、ねこや常連の英雄のおじさんにガキどもが憧れるだとか、料理に関係ない話も普通に面白いのがすごい。そしてなんと言っても砂の国の王子・コーヒーフロートと帝国の皇女・チョコレートパフェの話が素晴らしかった。コーヒーフロートの告白からの一連の流れには図らずもニヤニヤが止まらず、冷静になると俺なんで異世界食堂見ながらラブストーリーに心動かされてるんやろって気持ちになる。異世界食堂で出会った2人が異世界食堂で結ばれ、異世界食堂の仲間たちに祝福され、異世界食堂で打ち上げをする、こんな素晴らしいことがあるだろうか。とても温かい気持ちになった。

 最終話では異世界食堂と呼ばれる食堂・ねこやの成り立ちも明らかになった。70年前に異世界に飛ばされてきた女性と一人の男が恋に落ち、開いた食堂が孫の代まで続いて今も異世界で愛され続けてるなんて素敵な話じゃあないですか。

 異世界と言えば中世程度の文明レベルなのがお約束なので、このアニメにも民族争いや人種差別などが当たり前に存在するんだけど、ひとたびねこやの扉をくぐってしまえばそんなものは些細な違いでしかなく、みんな美味しいものを食べてハッピーになれる空間だというのが素晴らしい。種族も身分も超えた最終話のような会食は、きっとあの世界の他のどこにも存在しないだろう。

 EDがめちゃくちゃ好きだった。この歌もサビでの転調が心地良い。

 

B+)

最果てのパラディン

ストーリー★★★★☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★★☆

 面白かった。異世界転生した先の死者の街で3人のアンデッドに育てられた少年の話。ストーリーの出来がかなり良くて、笑いあり涙あり伏線ありで普通に面白かった。個人的には5話までのウィルとブラッドたちの話がめちゃくちゃ好きで、血も繋がってなければ種族も違い、お互いにそれを理解しているにもかかわらず、あそこまで家族愛に溢れた関係は見ててとても温かい気持ちになった。5話のスタグネイト戦では、劇中でウィルも言っていた通り3人の今までの教えと4人の力全てを利用して勝ち取った勝利だったのがめっちゃ熱かった。ウィルという現世への執着を失ったマリーとブラッドの魂は輪廻の輪へと還ってしまうが、泣きじゃくってわがままを言うウィルとそれを叱る2人、そして4人で最後に飲み交わす酒がまた家族愛に溢れてて泣きそうになってしまった。あと5話のラストでは生前のマリーとブラッドの姿が描かれ盛大にイチャイチャを見せてくれたが、アンデッドとなって叶えられなかったこの夢をウィルが200年越しに叶えてくれたんだなと思うとまた感動してしまった。

 その後はウィルの旅立ち後の様子が描かれたが、至る所でブラッドたちの面影を思い出して行動しているのがまた良かった。吟遊詩人の詩でブラッドたちの英雄譚が後世に残っているというのも、ウィルからしてみれば相当嬉しかったと思う。

 最終盤のメネルとの友情も良かった。異世界ものなのでウィルも当然とんでもない力を持っているんだけど、逆にそのせいで闇堕ちしそうになったウィルをメネルが力ずくで止めるシーンはまた胸が熱くなった。

 このアニメは各回のサブタイトルがそれぞれ最も似合う場面で出てくるという粋な演出をしてくれてめっちゃ良いなって思ったんだけど、それがただのフェードインアウトだったのがちょっと残念だった。せっかくならリゼロみたいにもっと派手にかっこよくやってくれれば良かったのに。

 

ジャヒ―様はくじけない(第2クール)

ストーリー★★★★☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★☆☆

 面白かった。2クール目は遂に魔法少女を撃退し平和な日常が訪れるかと思ったら、魔法少女がジャヒー様に懐いてしまい、まるでレギュラーかのように毎話出演するようになってしまった。なんか終始鬱陶しかったなこいつ。だがこいつの存在によって嫉妬するドゥルジなどの新たなドゥルジの一面を垣間見ることができたので良かった。終盤は魔王様が復活し、魔法少女に力を与えた存在との決戦を経て全て丸く収まった。魔法少女に力を与えた存在は実は魔王様の妹で、お姉ちゃんに構ってほしくて魔界を滅ぼすように仕向けたのだという。姉妹喧嘩に巻き込まれてひもじい生活を余儀なくされていたジャヒー様可哀想すぎるな。特に印象に残ったエピソードとかはないんだけど、毎週安定して面白かった気がする。

 OPの歌詞が面白かったね。無い袖ふりふり その日暮らし 自転車

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漕ぎ漕ぎ  ───サンシャイン池崎

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このアングルすこなんだ

 

月とライカと吸血姫

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★★☆

 最近のアニメは吸血鬼ってだけでおもんない傾向にあるので身構えて見始めたが、この世界での吸血鬼はあまり世間一般的なものとは違い、人間と多少違いがあるせいで迫害差別されてきた存在として描かれていた。人間扱いされていない人間を表す上で分かりやすくために吸血鬼を使ったって感じなので、本質は人間ドラマだった。

 人間に近い人間ではない生物で宇宙への有人飛行を試みるために実験動物として選ばれた吸血鬼のイリナと、それを監督するレフの話。最初は自分の夢のためだけに訓練を受け心を閉ざしきっていたイリナだったが、レフの優しさに触れて回を経るごとに心を開いていく感じが良かった。本当に宇宙飛行を実現させたイリナがルンルンでお酒と炭酸レモンの話しだしたのが可愛かった。その後次の宇宙飛行士として選ばれたレフが宇宙の感想を聞かれた時に、まんまイリナが言った感想を言ってしまい、レフにはちゃんとした意図があったんだろうけどそれはイリナには歪んだ形で伝わってしまったようでヒヤヒヤした。ラストはレフの凱旋中にレフがイリナの存在と真実を明らかにしてめちゃくちゃ良い感じに終わった。レフの性格からして全部暴露しちゃいそうだなぁとは思ってたけど、流石に一兵卒でそんなことしたらとんでもないことになるやろから言わんやろなぁと思ってたら暴露しちゃってどうなるかなと思ったが、まさかの上層部はそれまで見越した上で逆に差別撤廃を訴える流れに持っていくのはなるほどなぁと思った。民衆は釣られて拍手した人も多いと思うが、少なくとも飛行士仲間のみんなは心からの拍手を送ってくれたと思うので嬉しくなった。

 アーニャっていうキャラがめちゃくちゃ好きで、レフが宇宙飛行してる時やその後英雄となってしまってイリナの側にいられない時に、アーニャが隣にいてくれて本当に良かったと思う。第2の理解者というか、レフ以外に同性の友達のような存在がいたっていうのはイリナにとっても心強かったと思う。ラストもイリナが抜け出す手伝いしてくれたしな、いいやつや。

 OPがめちゃくちゃかっこよくて好きだった。アリプロの楽曲のイントロ全部同じに聞こえるは申し訳ないけどガチ。

 

境界戦機(第一部)

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★☆☆

  曲  ★★★☆☆

 謎のロボットアニメその1。日本が舞台のロボットアニメってなんで大体諸外国に占領されてて日本人は差別の対象になってるんでしょうね。これといって特筆するエピソードはないけれど、全体的にロボットアニメロボットアニメしてて面白かった。ロボのアクションがめちゃくちゃ丁寧でよく動くし、各機の特性や武器使用の制限、ちゃんと動くことを考えられたデザインなど、かなり良質なロボットアニメだったんじゃないかと思う。個人的に、よく喋るAIとタッグを組んで操縦するロボットだったり、メカいじりが好きなパイロットだったり、暴走するメチャ強無人機だったりも好きなのでそこも良かった。結構僕のツボにハマるロボットアニメでしたね。あとちゃんと可愛い女の子を出してくれたのもポイント高い。

 戦闘以外のところでは基本的にAIが有能すぎてポンポン話が進んでいた。あと9話で廃村のインフラ整備をレジスタンス総出でやる謎エピソードがあったけどあれは一体何だったんだろうか。そこに住む人々をまともな場所に移動させる方が現実的だったと思うんだけど。

 最終話付近では暴走するメチャ強無人機ことゴーストと味方陣営3機の激突となったわけだが、3人と3体の連携があまりに心地良くて見てて楽しかった。土壇場でケンブがリミッターを外してゴーストと渡り合ったのもかっこよかった。最終的にはケンブがゴーストを道連れにする形で後味の悪い終わり方になってしまったが、まあアモウもガイもきっと何らかの形で生きていると思う。普通に春からの続き楽しみなんだよな。

 

シキザクラ

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★☆☆

  曲  ★★★★☆

 謎の名古屋アニメ。序中盤の茶番が致命的に不快レベルでおもんなかったので全体としても面白くないと思ってしまっていたが、最終話まで見て改めて話の本筋を思い返してみるとかなり面白かった気がする。多分製作側も意図して特撮ヒーローっぽく作ったと思うんだけど、設定も流れもオチもめちゃくちゃ仮面ライダーっぽくて、12話で仮面ライダー1本見れたと思うと普通に良かった気がしてならない。仮面ライダーの3原則ってのがあるんだけど主人公の翔とイバラは見事にこれに合致していたし、昨今の成功する仮面ライダーに共通する相棒要素もあって面白かった。特に終盤10話以降くらいからの熱い展開には終始心震わせられるものがあり、かなりワクワクさせられた。

 シロ組のみんなに1回ずつメイン回があって、その回で見せるそれぞれの変身シーンがめちゃくちゃ気合入っててかっこよかった。

 ダメだったのはほんとに茶番だけですね。あの30分ただ伊勢うどんを茹でる様子を見せられたあれは何だったんやろか。ていうかこの回もそうなんだけど主人公の友達のデブが普通に嫌いでした。友人ポジは普段なら真っ先に好きになる役どころなんだけどなんでかな、純粋にビジュアルが嫌いだった可能性がある。あとこれは的外れなこと言ってたら申し訳ないんだけど、起用する声優に出身地縛りをつけていたために、メインキャラは全然問題なくともモブの声優がなんかオワオワリみたいなのしかいなかった印象がある。

 最終話に八十亀ちゃん一派がゲスト出演してたのには笑った。せっかくなら喋らせれば良かったのに。

 OPもEDも普通に好きだった。May'nがよう分からんアニメの歌を歌うことはもう一般常識なんだけど、最近亜咲花がその跡を継ぎつつある気がしてならない。

 

SHAMAN KING(第3クール)

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★☆☆

  曲  ★★★★☆

 37話くらいまでの感想。蓮がハオファミリーに殺され、それを生き返らせるためにX-LAWSに助けを求めた葉に突き付けられた条件は、シャーマンファイトからの辞退だった。これを迷いなく呑んだ葉の回想という形で、恐山ル・ヴォワール編が描かれた。恐山ル・ヴォワール編は原作の中でも評判が高いエピソードらしく、僕も多分今までのシャーマンキングの中で一番面白かったと思っている。全体的な物語の完成度が高く、この4話だけで葉のルーツ、葉とアンナの馴れ初め、憑依合体とオーバーソウルの初使用、ハオの過去などが一挙に描かれて非常に面白かった。葉がシャーマンキングを目指す理由の中には、かつて自分とアンナを助けてくれたマタムネという友達にもう一度会うためというのも含まれてると思うと胸が熱くなる。あと、アンナが割と今まで葉に対して好意を見せるシーンがなかった気がするので、こういう過去があって本当に葉に惚れているんだなと思えたのも良かった。

 ハオファミリーに圧倒的数値の差を見せつけられて意気消沈したホロホロとチョコラブには、当然のようにそれぞれメイン回が用意されていた。前も書いたかもしれないが、ホロホロメインのサブエピソードが一番面白い説がある。葉やリュウみたいな化け物たちの超次元戦闘もいいけど、ホロホロやチョコラブみたいな弱者が工夫と根性で戦う姿って見応えあるよな。

 OPがめちゃくちゃかっこよかった。これが水樹奈々のパワー。EDも良い歌だったんですが、何よりもMVが仮面ライダーセイバーの主人公役とヒロイン役のラブストーリーだったのが素晴らしかった。仮面ライダーではあまりラブラブしたのって見ることができないから、別作品とはいえこういうのを見れると嬉しくなる、まあ失恋かもしくは死に別れの歌なんですけど。

 あと恐山ル・ヴォワール編の特別EDなんだけど、作中の詩に感動したファンがその歌詞で歌を作って投稿して、それを公式が認めてサイレントで声優カバーで再投稿したとかいう歴史があるらしい、ドラマがありすぎる。

 

半妖の夜叉姫 弐の章(第1クール)

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★★☆

 37話くらいまでの感想。1期では麒麟丸にせつなが殺され涙のエンドとなっていてこの先どうなっちゃうの~!?という感じだったが、とわが妖力の刀身を生み出すことで疑似的に天生牙を蘇らせて生き返していたのは素直になるほどなと思った。殺生丸が是露をわざわざ生き返していた理由も明かされ、どうやら是露の謀略によって是露が死ぬととわとせつなの母親・りんも死んでしまうかららしい。りんはもちろん殺生丸とアレしてとわとせつなを産んだわけだが、当時18歳くらいのあの見た目の子が双子を産んだと考えるとなんかヤバさを感じてしまうな、良い意味で。

 1クール目終盤では、是露の罠に嵌まったとわがつらい記憶を呼び起こさせられてしまう。とわは現代に跳んで何不自由ない幸せな生活を送っていたと思っていたが、その実は火事の夜にせつなの手を離してしまった罪悪感に常に苛まれており、家族以外の現代の人とも馴染めず孤独な生活を送っていたらしい。「せつなは自分のことなんて忘れて退治屋連中と楽しくやっていた」という是露の挑発に乗ってしまったのも、自分がこんなに想っていたのにせつなは何も覚えてもいなかったというモヤモヤが根幹にあったからだろう。記憶がなかったのはりんが良かれと思って封印していたからで、それを取り戻したせつなととわの〝本当の再会〟が37話で遂に見れて感動した。本来なら1話で見れるはずだったこれがずっと見たかった。どうでもいいんだけど、ここでとわが大変なことになっている時に、もろはは狸と遊んでてせつなに至っては寝てたって考えるとちょっと笑えてくる。

 EDは歌自体も良かったけど、映像がありえん良かったね。EDでifストーリーを流すの大好き侍。

 

サクガン

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★★★

 謎のロボットアニメその2。ちなみに僕はこのアニメをロボットアニメだとは思っていない。1話がめちゃくちゃ面白くて、マーカーになってある景色を探し出したいというメメンプーの夢を叶えてあげたい気持ちと、マーカーの危険さを知っているから娘を危険な目に遭わせたくないという気持ちの、2つの親心の間で揺れ動くガガンバーの描写が良かった。2人でマーカーになると決めて怪獣に挑んだ時のロボットさばきもめっちゃかっこよくて面白かった。その後は旅の途中での出来事を描きつつ、メメンプーの夢やメメンプー自身の秘密、ガガンバーの過去などを徐々に明らかにしつつ、最終的には謎を膨らませるだけ膨らませて何も分からないまま終わってしまった。個人的には続きへの期待が大きいので楽しみな気持ちがあるが、世間の評価を見る限りだと続編の製作は見込めなさそうな雰囲気があるので悲しい。ここで終わるんだとしたら僕も評価を改めないといけないかもしれない。

 印象に残っているのはメメンプーの夢の景色が詳細に明らかになるシーンとザクレットゥの過去が明らかになるシーン。前者では、夢の景色に赤い綺麗な花が咲いているのを繰り返し見せてから、少し時が巻き戻って実は花は真っ白だったことが明らかになり、そこへガガンバーが倒れてきてガガンバーの血で花は赤く染まるという演出がめちゃくちゃゾッとした。後者では、ザクレットゥがガガンバーの死んだかつての相棒の妹だったことが明らかになり、気持ちをぶつけ合う2人の戦闘がとても印象的だった。ここなんかガガンバーとザクレットゥの記憶が全く異なっているのも重要なポイントな気するよな。一通り暴れた後、2人が自然と仲直りするのもかなり解釈一致で良かった。あと天才なので妹の名前がザックと聞いた瞬間にザクレットゥであることを察した。他も1話完結の話は結構面白いの多かった気がする。

 終盤のシビト関連は正直理解が追いつかなかった節はある。どちらにせよ何もはっきりせず終わってしまった。

 OPがバチくそにかっこよかった。サビの入り方が最高すぎる。今期楽曲ランキング第3位。

 

ルパン三世 PART6(第1クール)

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★☆☆

  曲  ★★★☆☆

 11話くらいまでの感想。1クール目は軽いジャブみたいな感に思えた。ルパンとシャーロック・ホームズの因縁と謎にまみれた事件をずっとやっていくのかなと思ったら、本編よりも多く単発エピソードが挟まれていたので驚いてしまった。ルパン三世のテレビアニメシリーズを見たことがないので知らないけど他のもこんな感じなんですかね。その単発エピソードもなかなか話が難解なものばかりでびっくりした。難しすぎてちゃんと楽しめたかと言われるとイエスとは言えない。話が簡単だったこけしオークションの話とかは普通に面白かった。あとホームズ編の過去にあたるリリーの友達と次元の話も面白かった。寿命のきた拳銃で、壊れると同時に銃身自体を相手に撃ち込むとかいう発想かっこよすぎるんだよな。リリーのために危険な身代わりを申し出た少年が次元に憧れてしまうのも分かる。

 肝心の本編は、だんだんと謎に迫っていく感じがとても面白い。1話からずっと引っ張ってきたフォークナー卿の絵は、実はそれ自体には価値がなく大事なのは絵の飾ってあった部屋だったのはなるほどなぁと思った。フォークナー卿の怪奇な出勤時間もちゃんと解決しててすごかった。あと序盤は何よりもリリーを第一に考えていたホームズが、最近ではリリーに無理やりつらい記憶を呼び起こさせようとするなど、事件解決に向けて手段を選ばなくなってきているのが怖い。

 あと0話として次元の声優交代に関しての特別エピソードがあった。時代とともにルパンたちは変わっていったけど次元だけは変わらないでいてくれたみたいな話は涙が出てくる。50年以上も1つの役を演じてきたってもう我々には想像がつかないほどすごい世界だよな。僕は昔の映画くらいしかルパンを見たことがないので、実を言うと0話の次元の声ですら僕の知ってる次元ではないと感じてしまった。でもキャストコメントを読むとそれも1つの小林清志さんの人生の証なんだよなと感じ、こみ上げてくるものがあった。

 

結城友奈は勇者である -大満開の章-

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★☆☆

  曲  ★★★★★

 2期の勇者の章がもう3~4年くらい前なので当然記憶はほとんど残ってないのだが、なんか綺麗な終わり方をしていた気がするので3期は何をやるんだろうと思ったら、勇者の章の内容を別視点というかより詳細にやっていた。そもそもの記憶がなかったのでそれに気付くのにしばらくかかったのだが。

 序盤は勇者になれなかった人たちがメインで、貧弱な装備とダサい隊服で戦わされて可哀想やなと思った。自分らが強くないということを分かっているからこそ、全員で生きて帰るということを第一目標にしている節があり、それを常々言っていた隊長がピンチに陥った時に、一番臆病でいつも泣いていた巨大盾女が身を挺して助けに入ったところは胸が熱くなった。

 中盤は300年前の勇者・乃木若葉が遺した手記を勇者部が読むという流れで回想に入った。昔なので勇者システムも不完全な上に民衆からの風当たりも強いとかいう最悪の時代で、勇者の荒み具合で心が痛かった。

 エピローグの感じがすごく好きだった。銀の墓参りをする園子たちの前にかつて園子たちの先生であった神官が現れて、園子たちに許される形で神官から先生に戻れたというのが泣けた。エンドロールでの役名も神官から先生に戻ってたらしい。ラストは友奈と美森が荒廃した世界をバイクで探索するというどこかの終末旅行のようなシーンで終わった。その他のメインキャラの数年後も描かれ、良い終わり方だった。

 OPもEDも良くて好きだった。OPの全裸勇者部えっちすぎるやろ。

 

トロピカル~ジュ!プリキュア(第3クール)

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★★☆

 41話くらいまでの感想。もうすっかり終盤に差し掛かってきちゃって、各キャラの夢や目標といった集大成みたいな話が順番に回ってきつつある。特に印象に残っているのはさんごのオーディション回で、みんなに勧められてモデルのオーディションに参加するも、控え室での出来事で本当に自分がやりたいことは人を可愛くすることなんだと気付きオーディションを辞退するという話。控え室で他の参加者にメイクをしてあげるさんごが本当に生き生きしていて良かった。目立つ仕事だけが人生じゃないぞというキッズへのメッセージ性も感じた。

 36話でヌメリーが女王様を監禁し、記憶を吸い出して偽りの国を作った上で女王様に変装し、まなつたちを騙しておびき出すみたいな話があったんだけど、普通にやってることかなり酷くて草だった。深夜アニメなら女王様殺されてたよ。この話でまなつとローラが幼い頃に会っていたことが明かされ、それがきっかけで今のまなつのモットーが形成されていたらしくてへーとなった。その時ローラの名前を聞かなかったことを後悔し、それから人と初めて会う時は必ず最初に名前を聞くようにしているというのも、軽く伏線回収でなるほどなと思った。

 33話に謎の10本立てショート茶番があったんだけど普通に面白くて草だった。10本立てなのに実は11本ありましたとかどんなオチやねん……と思った。やっぱ茶番っていうのはこう時間をかけてキャラに愛着を持たせて初めて成立するものだよなって思った。

 

180秒で君の耳を幸せにできるか

ストーリー―――――

 キャラ ★★★☆☆

  曲  ★★★☆☆

 180秒では僕の耳は幸せにできなかった。最近僕が人気声優のASMRを片っ端から購入しているASMRマスターであることはあまりにも有名だが、このアニメは180秒であることを除けば完璧だった。ASMRとしてはかなり良質で、一部のものは製品版を買いたくなったぐらいだった。僕は基本的に耳かき系列のASMRしか聞かないんだけど、このアニメを見て氷の音や赤ちゃん扱いなど新しいジャンルのASMRの良さみにも気付けたので良かった。

 

B)

SELECTION PROJECT

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★★☆

 なんかこの手のアイドルアニメも久々な気がする。アイドル候補生の練習風景や日常をドキュメンタリー形式で配信しつつ、ファン投票などでオーディションをする番組の話。この手のアニメは沢山いるメインキャラを覚えられるかどうかにかかってると思ってるんだけど、序盤でグループ分けをしてくれた+みんなキャラが立ってたので、名前までは覚えられなかったけどキャラの区別は結構できた。区別できたどころかみんなかなり好きだった。僕は子役上がり自分に自信ネキこと小泉詩ちゃんが一番好きでした。最初は子役上がりで自分に自信があるがあまり傲慢な態度をとることが多かったが、終盤にはこの9人じゃなきゃヤダと言うまでにみんなとの絆を深めていたのがギャップで良かった。

 序盤から伝説的なアイドルが既に亡くなっているという情報が出されなんかアイドリープライドみたいやなって思い、中盤にアイドルの1人が心臓の手術したことあることが明かされてなんかアイドリープライドみたいやなって思い、実はそいつは伝説的なアイドルの心臓を移植されててさらに同じグループに伝説的なアイドルの妹がいることが明かされ、ただのアイドリープライドだった。まあストーリーの面白さもキャラ魅力もセレプロの方が俄然上なんですけどね。

 9人の絆が深まってきた頃に、番組の企画でオーディションから落とす人をメンバー投票で決めるっていう冷酷なイベントがあって、全員が全員を信じて自分に投票することによって決着がつかず、全員失格になった。その後はメンバーだけで路上ライブから再スタートする流れとなり、メンバーだけで作り上げたライブはかなり良かった。その後社長の奇跡の采配(?)で全員復活とかいう、路上ライブは一体何の意味があったんだ展開になってしまったけど、まあ社長もパンダも根が良い人だったのでギリ目を瞑ってもいいかなって感じ。どうせなら9人の力だけであのまま成り上がってほしかったなって気持ちはあるけど、本人たちからしたら大手に抱えられる方が都合いいはずだしまあしょうがないかなって感じ。

 アイドルアニメで一番重要なライブシーンの作画だが、3Dの部分は表情とかが丁寧で可愛くて好きだった。11話の9人で作り上げたライブに至っては全部手書きでめちゃくちゃ良かった。あれ、このアニメもしかしてそこそこ良作だった?

 OPもEDもとても可愛くて好きだった。グループ名の9tieが一生読めなかったけど。このグループ名も、伝説的なアイドルの妹が表舞台から降りるって言ってたにもかかわらず9の文字を入れたのが、こいつは絶対に戻ってくるっていう信頼の元でだったの良かったですよね。

 

逆転世界ノ電池少女

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★☆☆

 謎のロボットアニメその3。まあまあだった。何だろうな、各セクションごとのクライマックスではちゃんと熱いところを押さえられてるんだけど、それ以外の部分が致命的につまらなかった印象。いわゆるオタク文化が厳しく規制された世界で、レジスタンスとしてロボットに乗って戦う電池少女と呼ばれる女の子を主人公が3人攻略するんだけど、攻略の方法というか電池少女のトキメキに火をつける方法がどれも熱くて面白かった。基本的にぶっ飛んだ設定をノリと勢いだけで押し通そうっていう感じが見えたけど、終盤でオタク文化の象徴たる東京国際展示場をそのまま持ち上げて質量爆弾として落とすっていうのは発想がすごすぎて笑った。確かにあれ破壊力高そうな見た目してるもんな。

 戦闘中のカットインとかがそのままスパロボに持っていっても使えそうなくらいかっこよかった。最終戦で見せた電池少女の換装機能もスパロボだと映えそうなので、いつか参戦することを期待する。

 OPがかっこよくて好きだった。Mia REGINAってこういう歌めっちゃ合ってるよな。

 

海賊王女

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★★★

  曲  ★★★★☆

 最初見た時に絵がめちゃくちゃ綺麗でこれは面白そうやなって思ったけど、終盤から突然の謎解き、突然のオカルトが始まり、話についていけなくなった。結局フェナは選ばれた特別な存在で、大いなる意思によって世界を存続させるかリセットさせるかを決めさせられたってことでおけ?神が見せてくれた未来の惨劇を何の対策もしないまま放置していいのだろうか。途中に出てきたジャンヌダルクが死後に依頼した仕事みたいなのはなんだったんだろうか。

 ただのラブコメだと思って見れば割と良質だった気はしていて、フェナと雪丸の関係は好きだった。絵が綺麗だったことは間違いないのでフェナのダンスシーンなどの要所要所では絵に見とれてしまうことも多かった。

 序盤でフェナが旅に出る時に髪をバッサリ切ったのがめっちゃ好感持てて、やはり決意としての断髪なら無駄に可愛さを追い求めずおれぐらい粗雑に切る方が気持ちが伝わってきて良い。でも髪長い方が可愛いのは間違いないので、2話先くらいですぐ伸ばしてくれたのも助かる。

 OPもEDもめっちゃかっこよくて好きだった。

 

86 -エイティシックス-(第2クール)(暫定)

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★☆☆

 春から1クール空けての2クール目だったのに、製作の都合か何話も落としていて結局終わらず、残りは3月に放送するらしい。話自体は面白いので低クオリティなものを出されるよりは延期にしてくれた方が嬉しいんだけど、ほぼ毎回隔週放送とかやられると僕の記憶の方がもたないのでよろしくはない。アニメ業界は作るアニメの数を減らせってそれずっと言われてるから。

 1クール目は死ぬまで進軍しろと命令されたシンたちスピアヘッド戦隊が全滅して終わり、2クール目何するんやろなって感じだったんだが、5人は連邦に拾われて生きていることが判明した。パラレイドに使われていた耳のやつも連邦によって外されたため、実質共和国から解放され、普通の少年少女に戻るシンたち。1クール目では見ることのできなかった平穏な日常の様子もなかなか良かった。クレナちゃんの私服姿が可愛かった。ただ戦いの方が日常になっていたシンたちは誰に頼まれるでもなくまた戦場に戻ってしまっていて悲しかった。今回の敵もまた強大で、新キャラ・フレデリカの騎士だった男の脳を持った超長距離レールガンが相手だった。1クール目のシンのお兄さんもそうだったけど、人間の脳をCPU代わりにしてるだけにしては生前の記憶を引き継ぎすぎてるというか、生前の記憶が歪んた形で前に出てきてるのが怖く感じる。まあそのおかげで、フレデリカが囮になるみたいな作戦がとれるんですけどね。あとシンがこのレールガンの元に辿り着くまでに他の4人全員が囮になる形になったから、多分大丈夫だとは思うけど全員生き残っていることを願う。

 共和国のミリーゼ側の話も気になるところではある。2クール目序盤では新たなエイティシックスのハンドラーを務めている様子が描かれたが、軍の上層部には相当反抗しているようであり、降格処分になりながらもエイティシックスたちと信頼を築くことを優先していることが窺えて、シンたちとの戦いがちゃんと糧になっているようで嬉しかった。ただ連邦が得た情報では共和国はレギオンに落とされたらしいのでどうなっちゃったのという感じ。

 

でーじミーツガール

ストーリー★★★☆☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★☆☆

 毎話90秒でストーリーものをやろうとしたショートアニメ。30分アニメでさえ1週間記憶を持たせるのに苦労してるのに、印象に残りづらいショートアニメでそれをするのはさらに難しく、毎話繋がったストーリーを追うのは無理だった。放送終了後にやってた一挙放送を改めて見てみたら結構面白くて良かった。製作陣も結局一挙をやる前提で作ってたんじゃないかと思う。それ以外の点は良質なアニメで、ショートにありがちな絵の枚数少ないとかそんなことは全然なく、絵も綺麗だしカットも多いし描写も丁寧だしかなり良かったと思う。何より主人公の沖縄弁がとても心に染み渡る。この子のおかげで沖縄弁女子の素晴らしさに気付きつつある、具体的に言うとプリコネのカオリ。一概に沖縄弁と言っても、主人公の使う可愛い沖縄弁、主人公のおばあちゃんが使うやや聞き取りづらい沖縄弁、神様みたいなのが使う字幕がないと聞き取れない沖縄弁があって面白かった。てかキャラデザも普通に好きだったんだよな。眉毛の感じとかが華のない普通の女子高生って感じして好き。ストーリーも結局上手くまとまってて良かった。毎週見てて面白さを感じられなかった人たちはぜひ一挙で見てみてください。

 

B-)

テスラノート

ストーリー★★☆☆☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★☆☆

 エクスアームを継ぐ者。全く面白くなかったというと嘘になるけど、やはりこういうアニメでは素直に内容を受け止められないので良くない。エクスアームだと思って見始めたら、エクスアームより遥かに多い表情変化、エクスアームより遥かに繊細な動き、そして何よりヒロインが小原好美ちゃん(最重要)と、エクスアームとは比べ物にならないクオリティの高さだった。しかしあくまでそれは相対的なものであり、2話3話と進んで冷静になってくるとやっぱりダメやなとなってしまった。何だろうな、3Dと2Dが混在してるのが一番悪い気がしてならない。3Dでやるならやるでずっとそうすればいいのに。

 騙されてただけか本当にそうだったのかは定かではないが、序盤は割と面白かった気がしていて、テスラの欠片の謎に迫っていく感じや牡丹がクルマさんたちと打ち解けていく様子はなかなか見応えがあった気がする。高所恐怖症のせいで崖から飛べなくて困っている牡丹を、クルマさんが焚きつけて勇気を出させたみたいな話も普通に熱かった。あとCIAと日本安全振興株式会社に1人ずついたオナカスイタのスパイが、幼少期の写真によって明らかにされる演出もなかなかセンス良いなと思った。思い返してみるとストーリーは割とちゃんとしてた気がしてきた。やはり悪いのは作画か……。

 オナカスイタは作中キャラ全員が「お腹空いた」と全く同じ発音で言ってたけどあれは合ってるんですかね。スペイン語に明るくないので正解は知らないけど、牡丹たち日本人はともかくCIAやオナカスイタの構成員たちもみんなお腹空いたって言ってたので違和感が半端なかった。

 牡丹は3Dのすがたも2Dのすがたも両方可愛かった。僕の考える3Dクオリティの基準は瞳が動くかどうかなので、この点をクリアしていたのも良かった。

 EDは可愛い曲で良かったが、映像がシルエットだったのは手抜きに思えてならないんですよね。表情つけるのめんどかったんやなって。

 

メガトン級ムサシ

ストーリー★★☆☆☆

 キャラ ★★★☆☆

  曲  ★★☆☆☆

 謎のロボットアニメその4。あんまり面白くなかった。一番良くなかったのは絵がポップすぎたことだと思う。ゲームの販促アニメっぽいので子供にもウケるようなキャラデザになってるんだと思うが、話の内容は人が何人も死ぬような感じなのにこうポップにされると、そのギャップだけである程度のところまで気持ちが冷めてしまうというか。作画でもそういうことたまにありますよね、なんか気になる作画があると終始内容が頭に入ってこない的な。

 個人的には最終盤のストーリーは結構面白かった気がしていて、やりたいのは地球人と宇宙人で手を取り合っていくことだったんだろうなという感じ。宇宙人のアーシェム様が可愛くて好きだったので、彼女がメインに描かれたから説はある。まあそれでも全体的に見たら面白くなかったかなという印象。

 ロボットの戦闘は悪くなかったと思う。まあここが悪かったら販促の意味が全くなくなってしまうんだけども。ゲームは楽しそうだよな。

 

終末のワルキューレ

ストーリー★★★☆☆

 テンポ ✕✕✕✕✕

 キャラ ★★★☆☆

  曲  ★★☆☆☆

 面白くないわけじゃなかったんだけど、テンポがあまりに悪すぎた。題材自体は結構面白くて、まあFateシリーズみたいに過去の英雄や神々がドンパチする話なんだけど、アダムは神に創り出されたものだから神の技をコピーできるだとか佐々木小次郎は剣の道を終えていないから老人の姿で召喚されただとか、この作品独自の設定も盛り沢山で面白かった。ただアニメの8割が回想で、一度刃を交える(2分)→片方の回想入る(10分)→刃を交える(2分)→もう片方の回想(10分)みたいなのをダラダラ繰り返して1戦に4話程度使うのは流石に退屈だった。原作がどんなに面白くてもアニメのテンポを悪くすると全くおもんなくなるっていうのはアニメワンピースが証明してる。もっとギュッと詰めて1戦2話くらいでやってくれたら相当面白くなってたんじゃないかと思う。残りの数戦、結果だけは気になるけどアニメで見る気にはなれないから誰かまとめといてくれ。どうでもいいけど黒沢ともよさんの声がするワルキューレの子が可愛かったですね。

 

アサルトリリィ ふるーつ

ストーリー★☆☆☆☆

 キャラ ★★★☆☆

  曲  ★☆☆☆☆

 懐かしのアサリ発のショートアニメ。アニメ本編に出てきた一柳隊のキャラたちがわちゃわちゃしてるのはまあ普通に見れた。知らないキャラが何かしてるのは何も感じなかった。

 

C)

真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました

ストーリー★☆☆☆☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★☆☆

 はい出ました、無駄に長いタイトルで、タイトルだけ見れば話が大体分かってしまう、僕が一番嫌いなタイプの名前ですね。その上このアニメはそれほどスローライフしないし、最終的に勇者のパーティーに戻ります。一体どういうことだってばよ……。特に終盤だが、切り気味に見たとまではいかないけどかなり適当に見てた。ちなみにラブコメとしてだけ見ればまだ見れないことはなかった、というかどちらかというと後半は割と良質なラブコメだった気さえする。序盤の方は、リットが猛アタックしているにもかかわらず、いつもなんやかんや逃げてその気持ちを受け止めようとしないレッドにイライラしていた。中終盤になってからはレッドがようやく気持ちを認め、お互いに好きを口に出して言い合うようになりかなりいい感じになった。ちゃんと契っていくタイプの恋愛ものはガチ感があって好感が持てる。まあ僕の記憶が正ししければ、この2人は気持ちを伝えあう前から一緒にお風呂入ってたんですけどね。ここから2人のラブラブスローライフが始まるんやなと思った矢先、謎のおじさんたちがドンパチ始めてスローライフが消滅した。スローライフするならするでずっとスローライフしとけよと思いました。

 リットも含め女の子のキャラはかなり可愛かったと思う。常に無表情だった勇者様が、レッドと再会した瞬間パァっと笑顔になったのがなかなか良かった。蜘蛛女ことティセはずっと可愛かった。

 

進化の実 ~知らないうちに勝ち組人生~

ストーリー★☆☆☆☆

 キャラ ★★★★☆

  曲  ★★★☆☆

 よくある3話でやりたいこと全部やっちゃって後はおもんなくなるやつ。サリアがゴリラの頃はまだ見所あったけど、美少女になってからはいつもの異世界になっちゃった。マジで面白くなくなかったところを見つける方が大変だな。不幸体質のアルトリアさんは個人的には可愛いなって思った。

 EDのポピパの歌だけはちょっと好きだったわ。まさか1クールの間にエルドラドって歌詞を2回も聞くことになるとは思わなかった。

 

切り気味に見たアニメ

ヴィジュアルプリズン

・・・ヒプノシスマイクぐらい狂気があったらギャグとして見れたかもしれない。OPはめちゃくちゃかっこよかった。

 

マブラヴ オルタネイティヴ

・・・謎のロボットアニメその5。一応全部見たけど、適当に見すぎて話何も分からなかった。主人公の演技がクサくて嫌いだった。

 

切ったアニメ

さんかく窓の外側は夜

・・・2話まで見た。設定は面白そうだったけどホモホモしてたのがキツかったため。

 

プラオレ! ~PRIDE OF ORANGE~

・・・2話まで見た。面白くなる未来が見えなかったため。

 

とんでも戦士ムテキング

・・・6話くらいまでは惰性で見てたけど、面白さが全く伝わってこなかったためいつからか見なくなっていた。

 

やくならマグカップも 二番窯

・・・6話くらいまで見たけど、録画で見るのが億劫になった。

 

Deep Insanity THE LOST CHILD

・・・2話くらいまで見た。おもんなかった。

 

かぎなど

・・・よく考えたら知ってるキャラ全然いなかったので面白みを感じられなかった。Rewrite花澤香菜が可愛かった。

 

闘神機ジーズフレーム

・・・謎のロボットアニメその6。普通におもんなかったし、ムテキングを切ったらこれのためだけにテレビをつけるのも億劫になった。

 

 

総括

 謎のロボットアニメが多すぎて草。なんか今回語彙力が逆限界突破していて全然筆が進まなかった。とか言ってるうちにポケモンの新作が発売してしまってて泣きながら執筆を進めた。まだこれが終わっても冬アニメは目測30本ぐらい溜まってるし、プライベートのやりたいタスクが山ほど残ってるしでもうしばらくはヒスイ地方に行けそうにない。これも全部仕事が悪いと思うんだよな。早くニートになりたいぜ。